森永おくち研究所
● おくちの事情

歯みがきのお悩みQ&A

Q1. 歯みがきをする前に歯ブラシは濡らした方がいいですか?

A1. 軽く洗ってから、水分を切って磨くのがおすすめ。
「歯ブラシを濡らすかどうか」で清掃性やむし歯予防効果に明確な差があるというエビデンスはありません。使用前に歯ブラシを濡らすと、保管中に付着したほこりなどを洗い流せることや、口の中でなじみやすくなるという利点があります。ただし、あまり水分が多いと歯磨剤に含まれるフッ素濃度が薄まったり、研磨剤が泡立ちすぎるという欠点もあるかと思います。そのため、歯ブラシは軽く洗った後、余分な水分をきってから適量の歯磨剤を使って磨くことをおすすめします。


Q2. 歯みがき粉はどのくらいつければいいですか?

A2. 年齢によってちょうどよい量が異なります。
こちらのイラストを目安につけてみてください。


詳しくは、厚生労働省が提供するページに資料があります。ご参照下さい。
フッ化物配合歯磨剤 効果的な使用方法(厚生労働省ウェブサイト)

Q3. 歯みがきは何分間くらいすればいいですか?時間が無くていつも適当に終わらせてしまいます。特に磨いた方がいいポイントなどもあれば教えていただきたいです。

A3. 2~3分以上を目安としましょう。
年齢や歯並びなどによって必要な時間は異なるため、「何分磨けば安心」と一概にはいえませんが、磨き残しを減らすためには2~3分以上を目安にするとよいでしょう。大切なのは、時間感覚よりも、磨き残しがないように効率よく磨く習慣を身につけることです。例えば、磨く順番を決める、歯と歯ぐきの境目(歯頚部)に歯ブラシを当てる、フロスを使用するなどは基本となるテクニックです。さらに、歯科医院で指導を受け、自身の歯並びに合った磨き方を知ることも大切です。


Q4. そこまで強く磨いていないのに、歯みがきをすると歯ぐきから血が出てしまいます。

A4. 歯ぐきに炎症が起きている可能性があります。
歯ぐきからの出血は、歯ぐきに炎症が起きているサインの一つです。歯肉炎や歯周炎は、歯垢(プラーク)や食べかすの蓄積が主な原因ですが、お口の乾燥やホルモンバランス、全身の健康状態など、さまざまな要因によって悪化することがあります。通常どおり歯を磨いただけで出血する場合は、歯ぐきに炎症が起きている可能性があります。出血を恐れて歯みがきをやめるのではなく、やさしく丁寧に歯垢を取り除くことが大切です。出血が続く場合や腫れ・痛みを伴う場合は、歯科医院を受診しましょう。


Q5. 歯みがきが終わった後、うがいしすぎると成分が残らないので良くないと聞いたことがあるのですが、本当ですか?

A5. はい、本当です。
歯みがき剤の多くにはフッ化物が配合されており、歯みがき後にお口の中にフッ化物が長く残ることで、歯の再石灰化を促し、歯質を強くする効果が期待できます。そのため、歯みがき後は少量の水で軽く1回うがいをする程度がおすすめです。また、うがいが不要なジェルタイプなどのフッ化物配合製品を活用することも効果的です。


Q6. 朝と夜ではどちらの歯みがきが重要ですか?

A6. 就寝中のリスクを減らすため、就寝前の歯磨きが特に重要です。
朝晩の歯みがきはどちらも大切ですが、強いて選ぶとすれば、就寝前の歯みがきがより重要です。それは、就寝中のだ液の分泌量と関係しています。だ液には、お口の中を洗い流したり、酸を中和したりして歯を守る「自浄作用」がありますが、就寝中はだ液の分泌が少なくなります。そのため、就寝前の歯みがきを怠ると、歯垢(プラーク)や食べかすが口の中に残り、むし歯や歯周病のリスクが高まります。


Q7. 歯みがきをちゃんとしていればむし歯にはならないのでしょうか?

A7. いいえ、歯みがきをしっかりしていても、むし歯になることがあります。
むし歯は、歯みがきだけでなく、「細菌」「糖類」「時間」「歯やだ液の状態」の4つの条件が重なって起こる病気だからです。また、自宅での歯みがきには限界があり、歯ブラシだけで除去できる歯垢(プラーク)は約6割程度、デンタルフロスなどの補助的清掃用具を併用しても約8~9割程度といわれています。むし歯を予防するためには、歯みがきで歯垢(プラーク)を取り除くだけでなく、甘いものをだらだら食べないことや、フッ化物配合歯磨剤を使用すること、定期的に歯科医院でチェックを受けることも大切です。歯みがきはむし歯予防の基本ですが、それだけではなく、毎日の生活習慣をあわせて見直すことが、むし歯予防につながります。


監修
小林冴子

歯科医師・歯学博士, 鶴見大学歯学部小児歯科学講座勤務。
日本小児歯科学会専門医, 服部幸雄主宰NPO法人協会認定食育インストラクター。
二児の母。趣味は観劇とアウトドア。

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